2020S ［1巡目］事業者団体・企業結合

2020S 経済法

2020-05-25

previous.icon 2020S 質問タイム＋ゲストとのQ&A 1

next.icon 2020S ［1巡目］国際事件

nextround.icon 2020S ［2巡目］企業結合・国際事件

Zoomの場所をSlackに掲げています。

2020-05-24 18:38現在、ITC-LMSがつながりにくくなっていますので、ITC-LMSには掲げていません。もし、Slackを利用していないためにZoomの場所がわからない場合は、下記でメール送信先を見つけて、メールで知らせてください。

https://shiraishitadashi.jp/about.html

9k212-231

事業者団体規制

ここまで見てきた行為と同等の行為を、事業者団体が主導している場合に、事業者団体を違反行為者とするもの

命令の名宛人が異なるほかは、全て同じ。

例えば、「そもそも今後の競争変数に直接関係しない情報交換」（9k127）の事例は事業者団体によるものが多い。

1巡目としては以上。

企業結合規制

総説

企業結合＝ merger

合併はその典型的一例

事前規制

必要性

non-mergerという言葉さえある

9k217の図

この図をよく頭に入れれば、違反要件も理解しやすくなる

条文

1巡目なので細かいことはいいが、

15条を見れば、規定の構造がわかりやすい

1項　違反要件

2項　届出義務の要件

3項　企業結合審査手続

「当事会社」

違反要件

全体像

行為要件

弊害要件

因果関係

9k78-80（（3）〜3（3））に出てきたもの

行為要件

9条・11条は別系列（9k231→忘れてよい）

12条は空席

以下の条の各1項

10条

13条

14条

15条

15条の2

15条の3

16条

17条

いずれにも該当しない場合

「業務提携」→ 非ハードコアカルテル

「会社」の意味は、会社法2条1号にいうところの「会社」（株式会社、持分会社）と同じという認識でよいでしょうか。それとも独禁法に別に定義する規定があるんでしょうか。

11:22

弊害要件

構造

①懸念される行動が起こりやすくなる

②懸念される行動が実際に起きたら弊害がもたらされる

全体をみて、弊害の成否の結論を出せばよい

水平・垂直・混合の3分類の実益

余談：分類することが有益な場合

分類によって結論が異なる場合

分類によって頭の整理がされる場合・漏れがなくなる場合

令和元年企業結合ガイドライン等改定によって企業結合ガイドラインでも言語化・体系化がされた。

①懸念される行動が起こりやすくなる

総論的注意点

以下のそれぞれについて、「能力」と「意欲（インセンティブ）」をみて、起こりやすくなるか否かを判断　9k224

②と合わせて、一つの結論を導けば足りる

水平型　9k222

少数株式取得の場合などに検討が必要

垂直型　9k222

閉鎖と情報入手

川上と川下

混合型　9k223

垂直型の変形

特別な議論は特にない

潜在的水平（9k224真ん中）

https://gyazo.com/ee513ba0faab8bc8fe01f35ee3a4815b

②懸念される行動が実際に起きたら弊害がもたらされる

弊害要件総論（9k31-75）そのもの

（次の項目は、2巡目で事例をみるときに具体例で見る）

公取委の事例集には、「どうせ排除できず弊害が起きない（②を否定）から懸念される行動をする気も起きないはず（①を否定）」という論法で、本当は②を否定しているのに①を否定したかのような議論をするものも多い。

①と②を総合して一つの結論を出せばよいので、目くじらを立てずに眺めておけばよい。

答案は、どちらでも、とにかく、否定的に書くべきところで考慮要素をきちんと挙げて否定的に書いておけばよい。

（以上の構造がわかっている人は、プロでも少ない。）

届出義務の要件

当事会社の「企業結合集団」の「国内売上高合計額」で決まる。

スタートアップ企業の買収

昨今の話題

企業結合審査手続

https://gyazo.com/d4f3eb8d39aa83733715c1061524295c

届出前相談

ゴールから逆算して担当官への説明

第1次審査

原則30日（10条8項）

第2次審査

報告等要請から、全ての報告等の受理から91日後まで（10条9項）

「120日」のほうは実際の実務では出てこない（10条8項の30日の期間中に全ての報告等の受理がされるということが実際問題としてないため）

結論の3種類

「クリアランス」

「排除措置命令を行わない旨の通知」

「9条通知」

無条件のクリアランス

問題解消措置を前提とするクリアランス

難航したために当事会社が取りやめ

排除措置命令をすることは法律上はあり得るが昭和48年以来していない

問題解消措置

論理的には、「違反要件のいずれかを不成立とさせる措置（不成立となることを確実にさせる措置）」

因果関係要件を不成立にさせるもの

論理的にあり得るものが本当に起こった、という程度の例外なので軽く流してよい

弊害要件（特に反競争性）を不成立にさせるもの

他の供給者による牽制力を支援するものが多い

2分類

構造的措置

行動的措置

構造的措置が原則とされる

1回で終わる（継続的監視が不要）

ガンジャンピング　9k230

こういう問題があると知っている程度でよい

一般集中規制

そういうものがあると知っている程度でよい

━━━━━━━━━━━━

次回（2020S ［1巡目］国際事件）には「ブラウン管最高裁判決を読む」が含まれるので、該当箇所（民集で2頁だけ）も読んでおくこと。

国際的に共通の論点であり、日本の条文の細かいことは関係ない。

事案は、詳細に説明すれば複雑だが、エッセンスは単純。